
1990年代初めから今日に至るまで、財務省官僚として、政治家として、重要な政策決定に携わってきた著者が、日本経済再生に向けて、今、真剣に議論しなければならない問題の本質を問い直す。
プロローグ 真実の議論
“振り子”が大きく動きだした
モラトリアム法で日本は十年遅れる
自由主義政党の理念とは何なのか
健全な保守自由主義の再生をめざす
第1章 小泉構造改革とは何だったのか
政治家・小沢一郎氏との出会い
小泉政権に最初は様子を見ていた財務省
財務省に相談なしで決めた三〇兆円枠
道路公団民営化から始まった
財政規律は基本的に緩めなかった
「レーガン・サッチャー革命」に学ぶ
一度決めたらブレない政治家
第2章 反構造改革キャンペーンの真相
小泉総理の誘いになぜ乗ったのか
決断は大胆に、行動は細心に……
痛みの象徴にされた三位一体改革
地域活性化と分権シナリオを急ぐべきだった
総理の発言のブレは政権に致命的
「奪われる日本」で反改革を煽る
既得権を侵された人たちのリベンジ
現政権は昔の社会党に近づいている
民主党の格差キャンペーンの浸透
自民党政治に対する不信感が募る
第3章 官僚主導から政治主導へ
「大蔵省一家」の結束にヒビが入った新税構想
官邸主導を始動させた「経済財政諮問会議」
不良債権処理を甘く見た橋本政権のツケ
そして、小泉改革につながっていく
「官」は「政」の女房役
自民党政権下の「無駄撲滅チーム」
政治主導にならざるをえない
民主党政権の予算編成
戦後の「分け合いの発想」
資本主義なのに競争より共生を求めるジレンマ
第4章 政策理念の対立がないのはなぜか
カラまわりする政治主導
社会民主主義的な調整政策
ヨーロッパでは「個の確立」が生存の前提
政府の役割は市場化で生じる「軋轢の防御」
「国家」と「自由」の意味の履き違え
サッチャー革命との違い
職業につながる教育システム改革が必要
右も左も統制主義的、そこが危ない日本
第5章 「議会の祖国」イギリスに学ぶ
予算審議を充実させるために
イギリスの予算編成過程は非公開
イギリスでは財政健全化は与野党とも追求
視聴者参加型の予算査定
イギリス大蔵省の絶大なる権限
第6章 財政健全化への王道
「埋蔵金」の正体
増税先延ばしの政治ゲーム
すでに「コンクリートから人へ」になっている
意外に知られていない消費税の使い途
財政赤字の放置は経済成長の足かせ
第7章 七つの自立をめざして
「政治」と「行政」の信頼回復
七つの自立と三つの対立軸
1 納税者としての個人の自立
2 地方の自立の本質は規制緩和
3 教育改革による若者の自立
4 鎖国妄想からの自立~アジアの通貨基軸国をめざして
5 フリーライダー症候群からの自立
6 「真実の議論」で将来不安から自立する
7 政の官からの自立
おわりに
1959年、埼玉県生まれ。浦和市立(現・さいたま市立)高砂小学校、東京教育大学(現・筑波大学)附属(文京区大塚)中学校、高等学校卒業。82年、東京大学法学部卒業後、大蔵省(現・財務省)入省。84年から2年間、フランス国立行政学院(ENA)留学。 1989年以降、広島国税局海田税務署長(西日本女性初)、国際金融局課長補佐(女性初のG7・サミット政府代表団員)、横浜税関総務部長、銀行局債権等流動化室長、大臣官房政策評価室長、主計局主計官などを歴任。 2005年、第44回衆議院議員総選挙で初当選(静岡7区、浜松市、湖西市)。経済産業大臣政務官、自由民主党広報局長などを務める。2009年、第45回衆議院議員総選挙で落選。現在、片山さつき政治経済研究所代表として、東京と静岡をベースに、コンサルティングやアドバイス、講演、評論活動を展開中。さらに、千葉商科大学会計大学院教授、名古屋市会基本条例制定委員などを務めるかたわら、地方の真の自立と経済活性化のPPP(公民連携)やネットを活用した双方向コミュニケーションをはじめとする最先端分野を切り拓いている。