
経営トップの意思は経営幹部や社員にうまく伝わっていない会社が多いようです。その理由は、単に「大きい会社にしたい」というように、経営トップの意思が抽象的すぎるからかもしれません。「経営未来決算書」とは、会社の未来をどのように描き、それに向けて何をどう変革していくのかなど、経営トップがこうありたいと考えている会社の姿を数値化したものです。
「経営未来決算書」の作成の流れを説明すると、まず、経営決算書(「経営損益計算書」「経営賃借対照表」「経営キャッシュフロー計算書」「経営指標一覧表」)を作成し、時系列分析することで自社の弱点や経営課題を見つけだします。さらにいまのまま経営を続ければ会社は将来どうなるかを予測します。これが「なりゆき業績予測」です。こうすることで、自社の業績が明確になります。本書では、各経営決算書の作成方法を説明するとともに、活用法についても解説します。
第1章 経営課題発見のプロセス
1.過去の業績推移を時系列で分析する
2.時系列業績分析フォーマットを作成する
3.ベンチマーク情報を入手する
4.最も目安とすべき経営指標は?
5.経営課題別に見る指標とは?
6.なりゆき業績予測から何がわかる?
7.なりゆき業績予測の考え方
第2章 目標設定のプロセス
1.経営トップの意思をヒアリングする
2.経営の基本目標を確認する
3.目標とする経営指標計画を立てる
4.財務変数と業績目標の見方とチェックポイント
5.さまざまな経営状態を疑似体験する
6.経営指標計画の検討フォーマット
7.強い会社に見る経営指標
8.業種別に見る経営指標
9.目標を設定する際のポイント
10.レベル別に見る業績の深刻度
11.業績が深刻な場合の処方箋
12.減収減益に転じた場合の処方箋
13.急成長企業必携の拡大シナリオ
14.マーケット規模計画の立て方
15.多店舗出店計画の立て方
16.資金調達の流れが変わる
17.意思決定支援システムの利用法
第3章 目標とする経営損益計算書を作成する
1.目標とする経営損益計算書の作成手順
2.販売計画を立てる
3.戦略経費計画を立てる
4.要員・人件費計画を立てる
5.節約可能費計画を立てる
6.営業外損益計画を立てる
7.法人税等計画を立てる
8.目標とする経営損益計算書を作成する
第4章 目標とする経営貸借対照表を作成する
1.目標とする経営貸借対照表の作成手順
2.固定性預金計画を立てる
3.売上債権計画を立てる
4.在庫計画を立てる
5.設備投資計画を立てる
6.投資資産計画を立てる
7.買入債務計画を立てる
8.その他の資産・負債計画を立てる
9.未払法人税等計画を立てる
10.借入金計画を立てる
11.社債計画を立てる
12.株主資本計画を立てる
13.目標とする経営貸借対照表を作成する
第5章 目標とする経営キャッシュフロー計算書を作成する
1.目標とする経営キャッシュフロー計算書の作成手順
2.本業キャッシュフローの算出とその見方
3.投資キャッシュフローの算出とその見方
4.財務キャッシュフローの算出とその見方
第6章 検証のプロセス
1.3つのステップで検証する
2.常識でチェックする
3.実現可能性をチェックする
4.自社計数基準でチェックする
5.晴れ・曇り・雨・土砂降り計画
第7章 経営トップへの進言
1.経営トップに進言する手順
2.準備しておくべき資料は?
3.プレゼンテーションのポイント
4.未来決算書に魂を入れる必須条件(1)
5.未来決算書に魂を入れる必須条件(2)
6.未来決算書に魂を入れる必須条件(3)
7.未来決算書に魂を入れる必須条件(4)
◆付録 経営末来決算書・項目一覧
1949年生まれ。一橋大学商学部を卒業。公認会計士。81年、株式会社アタックスを共同創業後、90年グループ結成。現在1700社余のクライアントを持つアタックスグループ代表パートナー。専門としている中堅企業の経営戦略、事業承継、株式公開、企業再生、事業再編、組織改革、人事戦略、M&A戦略などを通して「社長の最良の相談相手」となっている。中堅・ベンチャー企業の上場に際しては、成長戦略まで含めて支援してくれると数多くの経営者から絶大な信頼を得ている。また実践にすぐ役立つとして、講演・セミナーの依頼があとをたたない。
「社長の最良の相談相手」をモットーに、東京・名古屋・大阪に展開するクライアント数1700社の大型会計事務所、総合コンサルティング会社として名高い。 61年の歴史に加え、累計1200件を超える事業承継に携わってきたプロフェッショナル集団として、多くの経営者はじめ、各金融機関からの信頼も厚い。公認会計士、税理士、中小企業診断士、MBA、経営コンサルタント、システムコンサルタント、その他スタッフを含め200名弱を擁している。