
時代の要請の中で、管理会計そのものが変革を求められている。営業利益や経常利益を見ているだけでは、本当の儲けはいくらあるのかがつかみきれなくなっている。そこでおすすめしたいのが、本書でとりあげるキャッシユフロー戦略の活用である。いまやキャッシユフローの考え方をとり入れて理解しておかないと、正しい意思決定ができないといっても過言ではない。会計から導き出される経営目標は、小さな資本でいかに大きな儲けをあげるかということにほかならない。つまり小さなバランスシートでいかに大きな儲けを生みだすかである。
土地神話は崩壊した。同時に含み資産経営も崩壊した。バランスシートの左側に土地、右側に借入金という会社がベストであるという時代は終わった。いまこそ経営者、経営幹部をはじめ、部課長にいたるまで、早急に原点に立ち返り、経営目標を一から考え直す必要に迫られている。
プロローグ こうすれば「黒字経営」が実現できる
・今期の赤字転落は避けられない
・まず商品市場マトリックスをつくる
・打つべき手と数値目標を立てる
・目標達成に向けて実行あるのみ
・「強い会社」をつくる八つの条件
・財務のプロがいながらなぜ倒産したのか
第1章 経営目標を転換する最後のチャンス
1 売上高至上主義の誤り
2 キャッシュフロー戦略のすすめ
3 税務中心の会計からの脱却
4 連結決算の重要性
第2章 「強い会社」をつくる経営の仕組み
1 「強い会社」の経営の仕組み
2 危機意識をつくりだす
3 ビジョンを設定する
4 儲かる仕組みを設計する
5 儲かる仕組みづくりとコスト計算
第3章 「強い会社」をつくるROA経営
1 中堅・中小企業の業績目標ROA
2 ROEは頼りにならない
3 ROEにはこんな問題点がある。
4 ROAの目標を設定する
5 ROAを分解する
6 付加価値を高める
7 戦略経費の考え方
第4章 経営資源を活用するために
1 人材生産性から何がわかる
2 総資本キャッシュフロー率とは何か
3 総資本キャッシュフロー率の判定
4 キャッシュフロー計算書の記載例
5 四つの経営資源を追究する
6 無形財産が会社を伸ばす
第5章 「強い会社」をつくる人財戦略
1 役員の役割と報酬の決め方
2 人財採用のポイント
3 人財育成のポイント
4 人財評価の基準が変わる
5 業績管理システムを構築する
6 月例給与制度と年俸制度
7 短期インセンティブ制度と長期インセンティブ制度
8 ストック・オプション制度
1949年生まれ。一橋大学商学部を卒業。公認会計士。81年、株式会社アタックスを共同創業後、90年グループ結成。現在1700社余のクライアントを持つアタックスグループ代表パートナー。専門としている中堅企業の経営戦略、事業承継、株式公開、企業再生、事業再編、組織改革、人事戦略、M&A戦略などを通して「社長の最良の相談相手」となっている。中堅・ベンチャー企業の上場に際しては、成長戦略まで含めて支援してくれると数多くの経営者から絶大な信頼を得ている。また実践にすぐ役立つとして、講演・セミナーの依頼があとをたたない。