ラゾーナ川崎の映画館で、「硫黄島からの手紙」を見た。
二宮君の演技が素晴らしく、涙を誘うものがあった。
硫黄島で亡くなった日本人兵一人一人が、家族を持ち、やるせない気持ちを抱え、万感の思いを胸に死んでいったという事実---これは世界の人たちに、ぜひ知ってもらいたいと思った。
以前、ピッツバーグの老人ホームで働いていた時に、このホームのCEOと硫黄島について語り合ったことがある。このCEOは、「島を守りきれないとわかっていながら、ただ一人でも多くの米兵を殺すために戦闘を長引かせるとは、クレイジーだ」と言っていた。
いや、クレイジーなのとは、違うんだよと、言いたかったがうまく説明できなかった。今回、歴史的背景と日本人の心情を、クリント・イーストウッドが明らかにしてくれたのが、うれしい。
以前もこのブログで触れたことがあったのだが、ピッツバーグでの老人ホームでは、硫黄島を戦った元海兵隊員の二人と、交歓することができた。二人にとって、硫黄島は海兵隊の勇敢さと、アメリカ人のヒロイズムの象徴だった。部屋には、硫黄島戦勝記念グッズが多く飾ってあった。
その二人とも、今はこの世を去った。多くの日本人と、多くの米国人にとって、万感の思いが交錯する小さな島。この「思い」が過去のものとなってしまう前に、二本の映画としてフィルムに刻まれたという事実が、ただただうれしい。
山中れいじ
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