西水様(元世界銀行副総裁)よりメッセージをいただく

2006年11月21日

以前、日経新聞夕刊「あすへの話題」に掲載された、西水さん(元世界銀行副総裁)の文章をご紹介したところ、西水さんご本人からブログにコメントをいただいた。西水さん、ありがとうございます。m(__)m

その後のメールのやり取りの中から、以前私が紹介した「信念」->「プロフェッショナルの長期的成長」という仮説について、コメントをいただいた。とても心を打たれる内容だったので、西水さんにお許しをいただいた上で、読者の皆さんと共有したい。

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山中さん

ひとつ、書き忘れました。「伸びるプロフェッショナル(ある脳外科医の場合)」に 書かれた「信念」のこと。とても大切なことを書かれましたね。

脳外科医の涙。。。よ~くわかります。私の小さな「信念」は、11月11日付け の「あすへの話題」に綴ったカイロの女の子に授かりました。普通の下痢か らくる ただの脱水症状で、あの子の心臓が私の腕の中で止まった時、もし神仏がそばにおら れたらぶん殴っていたでしょう。あの子の死が、私に学者を辞めさせ、プリンストン大学の研究休暇で一年在籍していた世界銀行に残る決心をさせました。以来、「あの子が生きていたら、ほんとうに喜んでくれるだろうか」 と自分に問う事が、仕事の尺度になりました。講演などで、よくあの子のことを話すのですが、いつも泣いてしまいます。(今も、このメールを書きながら泣いています。笑)

長い年月に渡って本気で何かに挑戦する力を与える「信念」は、悲しみや苦しみに 心がどん底から揺さぶられる体験が授けるものだと、感じます。人の心は、 嬉しいことにも揺れますが、震度が根本的に違うような、そんな気がします。

これも「あすへの話題」に書きましたが、世銀の部下に貧村やスラムでのホームステイを強いた理由は、貧困解消に立ち向かうプロとしての情熱と「信念」を もってほしいから。そう思ったからです。

ごきげんよう!

西水

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気づいたこと、学んだこと、感銘を受けたことを、ブログに書く。それだけの簡単な習慣から、これほど大きな学びが生まれるとは、自分でも思っていなかった。ありがたいことである。

山中礼二


アンナ・ポリトコフスカヤさん(追想録)

2006年11月20日

殺害されたロシア人ジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤの「追想録」が、日経新聞の夕刊に載っていた。

短い文章だが、記者の方の万感の想いが込められているように感じ、心を打たれた。「人間としての責任」を、私は果たしているだろうか?

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政権糾弾で著名なロシア女性記者アンナ・ポリトコフスカヤさん(追想録)2006/11/17, 日本経済新聞 夕刊, 5ページ, 有, 599文字

 物静かな人だった。プーチン政権が武力で独立派を制圧したロシア南部チェチェン共和国での危険を顧みない取材活動、現地住民への残虐行為に怒りをあらわにした記事とは対照的だった。強権度を増す政権を糾弾し続けた結果、モスクワの自宅アパートのエレベーターで銃弾に倒れた。

 ロシアでは数少なくなった独立系ノバヤ・ガゼータ紙記者。当時首相だったプーチン大統領がチェチェンに侵攻した一九九九年から現場の取材を始めた。殺人や拷問、誘拐、レイプなど暴力にさらされる住民の惨状を訴え、政権側だけでなく武装勢力も等しく非難。一貫して犠牲者である住民の目線で報道した。

 オフィスの机はいつもチェチェンからの手紙で埋まっていた。軍に連行されたりして戻らぬ人々の行方を調査し、住民救済に奔走。「仕事を逸脱していることは分かっているが、見過ごすことはできない」と話す瞳は信念にあふれていた。

 二〇〇二年のモスクワ劇場占拠事件ではひとり劇場内に入り、武装勢力と交渉。三百人以上が犠牲となった〇四年のベスラン学校占拠事件でも交渉仲介に名乗りを上げたが、現場に向かう飛行機内で毒を盛られて意識を失った。生命の危険を承知で活動し続けたのは「人間として責任があるから」。最後にこう語った時の視線は非人道的な行為から目をそらす「沈黙する人々」に向けられていた。

=10月7日没、48歳、写真はロイター
(モスクワ=古川英治)


良いチームワークとは

2006年11月07日

良いチームワークとは何か。前世界銀行副総裁の、西水美恵子氏のシンプルなエッセイが、非常に参考になった。

「本物を見極める為には特に五つのチーム性格が役に立った。
(日)指導権に執着せず、状況に応じてリーダーシップを分かちあう
(月)個人に責任はなくても、チームの共同体責任を快く負う
(火)自発性に勝れ、チームの目標を自分達で設定して行動に移す
(水)正直な会話を好み、幅広く開放的な議論を基に問題を解決する
(木)仲間との仕事を楽しみ、よく笑い、チームの集いを待ち遠しく思う。」

(日経新聞2006年11月4日 夕刊)

国境を越えて通用する、「良いチーム」の本質だと思う。

山中礼二